殻を破る:ウィリアムズ症候群の若い成人が音楽と通じてどのようにして生活スキルを身に着けているかを説明する理論



Breaking the Mould: A Theory Explaining How Young Adults Living with WS Learn Life Skills through Music.

Erasmus E(1).
Author information:
(1)Musical Arts in South Africa: Resources and Applications (MASARA), School of Music, North-West University, Potchefstroom 2520, South Africa.
Int J Environ Res Public Health. 2021 Dec 21;19(1):49. doi: 10.3390/ijerph19010049.

本論文はウィリアムズ症候群の若い成人が音楽を通じてどのようにして生活スキルを身に着けるかを説明する理論を提示する。この論文では以下のような問いに答えている:どのような理論がウィリアムズ症候群の若い成人が音楽を通じて生活スキルをどのようにして身に着けているかを説明しているか? 本論文で提示する理論は看護倫理や慈悲的音楽教育の原理、および福祉や成功に関する理論などから知見を得ている。さらに、米国のバークシャーヒルズ音楽アカデミーにおいて6週間で集められた、半構造化インタビュー、普段の会話、観察、実地調査記録、ソーシャルメディアやブログの書き込み等の経験的データからも情報を得ている。データ分析戦略として主題分析法を用いた。知見から見出された理論的命題は:(1)ウィリアムズ症候群患者の若者が、集中でき、支えられ、歓迎され、応援されているという安全な環境において没頭できる音楽活動を通じて学習できる機会を得られれば、自分がそこに居てもいいという感覚や自己効力感を得られるかどうか、2)教育者は、これらの若者の望みを最優先事項として彼らの能力に注目するべきかどうか、3)そして、ウィリアムズ症候群の若者は様々な障害を乗り越えて最終的に適切な日常生活を過ごすに必要となる生活スキルを向上させることができるかどうか、である。

(2022年1月)



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