ウイリアムス症候群の成人に対する地域社会のサポート:
家族の対処方法とサポートネットワークの利用可能度


Community care for adults with Williams syndrome:
how families cope and the availability of support networks.

Udwin O, Howlin P, Davies M, Mannion E
Mary Sheridan Centre for Child Health, Lambeth Healthcare (NHS) Trust, London,England.
J Intellect Disabil Res 1998 Jun;42( Pt 3):238-245

ウイリアムス症候群の成人70人について、社会適応に対する問題点と求められる援助 に関する研究の結果、過半数が実家で暮らし続けており、日常生活の世話のほとんどを家 族に頼っていることが判明した。29家族(41.4%)は、過去2年間ソーシャルワーカと会 っていない。子供と同居している48家族(70.8%)のうち34家族はレスパイト・ケア (respite care 注)を受けていない。援助に関するアドバイス、適切な住居、仕事の斡旋 等、彼らに対する支援はまちまちである。病状の進行、あるいは行動的・感情的な障害の 発生頻度が高いにもかかわらず、定期的健康診断を受けているのは20人(29%)、過 去2年間になんらかの精神衛生サービスを受けたのは21人(30%)に過ぎない。過半 数のケースで、成人に達したウイリアムス症候群の息子や娘の世話という重荷を家族が背 負い続けており、公的あるいはボランティア団体のサービスはほとんど受けていない。こ の調査結果は、地域社会におけるケア方針とともに検討されるべきである。

(1998年8月)



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