Williams症候群におけるもやもや症候群に関する研究



ホームページ に掲載されていました。資料番号3-3-26 と同じ内容のようです。

(2001年11月)

−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−=−

特定疾患調査研究事業研究班報告の要約 平成11年度
大澤 真木子
東京女子医大小児科

Williams症候群(WS)は、エラスチン遺伝子を含む7q11.23の半接合体による先天奇形症 候群である。先天性心疾患、小奇形、発達遅滞を特徴とするが、言語能力は比較的保たれ る。WSには、もやもや現象合併の報告がある。特発性ウイリス動脈輪閉塞症の遺伝的基盤 を明らかにするため、もやもや現象の罹患の有無を12例のWSで検索し、さらに、同現象 を呈したWSを文献展望し、特徴を検討した。同現象を1/12例で認めたが、脳虚血発作は なく言語遅滞のみを呈していた。文献展望で得たWSの初発症状は、幼児では脳虚血発作、 幼児期以降では脳出血であった。また、閉塞部位は幼児期では片側で、加齢に伴い両側性 となった。この臨床経過は特発性ウイリス動脈輪閉塞症に類似していた。また、我々の過 去の経験例の病理を検討し、WSにおけるもやもや現象は、血管中膜のエラスチンの異常に よることを確認した。



目次に戻る