ウィリアムズ症候群におけるパーソナルスペースの調節:親密さの効果



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本論文は資料番号3-X-142「自閉症スペクトラム障害およびウィリアムズ症候群の若者のパーソナルスペースの侵害:社会的反応性尺度から得られた洞察」と関連している。

(2016年7月)

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Personal Space Regulation in Williams Syndrome: The Effect of Familiarity.

Lough E(1), Flynn E(2), Riby DM(3).
Author information:
(1)Department of Psychology, Science Laboratories, Durham University, South Road, Durham, DH1 3LE, UK. e.f.lough@durham.ac.uk.
(2)School of Education, Durham University, Durham, UK.
(3)Department of Psychology, Science Laboratories, Durham University, South Road, Durham, DH1 3LE, UK.
J Autism Dev Disord. 2016 Jul 15. [Epub ahead of print]

パーソナルスペースは自分の身体の回りに維持しようと努力している防護バリアーだと認識されている。我々はウィリアムズ症候群の青年、および正常に発達をした歴年齢を一致させた対象群に対し、両親からのアンケート報告と停止距離パラダイム(stop-distance paradigm)を用いて、パーソナルスペースの調節に関して調査を行った。彼らの両親の報告によればウィリアムズ症候群患者は容易に他人のパーソナルスペースに侵入することが多いと報告されており、実際に停止距離パラダイムで調べたところ、より短い対人間距離を維持していた。興味深いことに、ウィリアムズ症候群患者は目の前にいる他人との親密さに応じてパーソナルスペースを調節することができていない。この知見をウィリアムズ症候群に合併する他の広範な社会的プロフィールの観点で議論するとともに、社会的脆弱性における非典型的なパーソナルスペースの調節がもたらす可能性がある影響も検討する。



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