バーキットリンパ腫になる可能性を有するリスク要素としてのウィリアムズ症候群
Williams-Beuren Syndrome as a Potential Risk Factor for Burkitt Lymphoma.
木村 亮(1), Ishii Y(2), 富和 清隆(3)(4)(5), 粟屋 智就(1)(4), 中田 昌利(1), 加藤 格(4), 岡崎 伸(3), Heike T(4), 萩原 正敏(1).
Author information:
(1) 京都大学大学院医学研究科形態形成機構学
(2)大阪市立総合医療センター小児血液腫瘍科
(3)大阪市立総合医療センター小児神経内科
(4)京都大学大学院医学研究科発達小児科学
(5) 東大寺福祉療育病院
Front Genet. 2018 Sep 4;9:368. doi: 10.3389/fgene.2018.00368. eCollection 2018.
ウィリアムズ症候群は多システム神経発達疾患であり、染色体7q11.23領域の半接合欠失を原因とする。現時点では腫瘍を有するウィリアムズ症候群患者に関する報告は数少ないが、そのほとんどがウィリアムズ症候群の子どもの血液ガンに関係している。我々はウィリアムズ症候群の21歳の男性患者におけるバーキットリンパ腫の症例を報告する。ウィリアムズ症候群患者に診られる腫瘍を取り上げた論文の概要を提供することに加えて、腫瘍形成のメカニズムに関して考えられる仮説を呈示する。特に、当該患者が19歳の時点(バーキットリンパ腫をまだ発症していない)で採取した血液サンプルを用いて有意に調節不全を示す複数のがん関連遺伝子の同定を行った。我々の発見はウィリアムズ症候群とバーキットリンパ腫の間の関連を示す新たな展望を提供している可能性がある。
(2018年9月)
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この症例報告は、「統合ネットワーク分析の結果、ウィリアムズ症候群に関連する生物学的経路が明らかになった」の成果のとして発見、調査が行われた。
(2019年1月)
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