ウィリアムズ症候群を受け渡した親、および母集団における7q11.23逆位多型の発生頻度は北アメリカとヨーロッパにおいて差異は見られない



Frequency of the 7q11.23 inversion polymorphism in transmitting parents of children with Williams syndrome and in the general population does not differ between North America and Europe.

Morris CA, Mervis CB, Osborne LR.
Mol Cytogenet. 2011 Feb 28;4(1):7. [Epub ahead of print]

ウィリアムズ症候群領域である染色体領域7q11.23における逆位は、これまで母集団に比べてウィリアムズ症候群の欠失を受け渡した親のほうが高い頻度でみられ、これがウィリアムズ症候群欠失の素因であると示唆されてきた。Frohnauerらは最近、ドイツ人のウィリアムズ症候群患者の親はドイツ人母集団と比べて逆位の発生頻度は上昇していないと報告した。われわれはFrohnauerらのデータをそれ以前に発表された3件のデータ(Hobartら, Bayesetら, Osborneら)と比較した。この3件のレポートはすべて母集団よりもウィリアムズ症候群を受け渡した親のほうが7q11.23領域の逆位の発生頻度が有意に高いと報告している。その結果、Frohnauerらのデータは、北アメリカとスペインにおけるウィリアムズ症候群を受け渡した親と母集団の両方においてこれまでに報告されている7q11.23領域の逆位発生率と一致していた。

(2011年3月)



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