ウィリアムズ症候群における不安症の治療のためのブスピロンの前向き非盲検試験
A Prospective Open-Label Trial of Buspirone for the Treatment of Anxiety in Williams Syndrome.
Thom RP(1)(2), Renzi D(1), Pecukonis M(1), Mullett J(1), Ravichandran C(1)(2)(3), McDougle CJ(1)(2).
Author information:
(1)Lurie Center for Autism, Lexington, MA, USA.
(2)Massachusetts General Hospital, Boston, MA, USA.
(3)McLean Hospital, Belmont, MA, USA.
J Child Adolesc Psychopharmacol. 2024 Dec 17. doi: 10.1089/cap.2024.0124. Online ahead of print.
研究デザイン:
目的:この研究の目的は、ブスピロンがウィリアムズ症候群患者に対して有効性、安全性、および忍容性の予備的な証拠があるかどうかを判断することである。
手法:これは、5歳から65歳のウィリアムズ症候群患者20人を対象とした16週間にわたる、柔軟な投与量のブスピロンの前向き非盲検試験である。主要な評価項目は、小児不安評価尺度(Pediatric Anxiety Rating Scale(PARS))を用いた。
結果:ブスピロンの使用(平均用量、1日あたり22.6 mg)は不安の重症度の低下と関連しており、小児不安評価尺度のCohenのd推定値は-4.02であった。研究を完了した18人の参加者全員が、「よく改善された」または「非常によく改善された」という不安の臨床全般印象度改善尺度(Clinical Global Impression-Improvement subscale)スコアを受け取った。試験中に重大または重篤な有害事象は発生せず、有害事象により試験を中止した参加者はいなかった。
結論:ブスピロンは安全で忍容性が良好だった。また、不安の重症度の低下とも関連していた。これらの結果を考慮すると、ウィリアムズ症候群におけるブスピロンの二重盲検プラセボ対照試験が必要である。
訳者注:ほぼ同じ著者が投稿した下記の関連論文がある。
(2024年12月)
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