欠失 (1 | 手法 | 感度 | |
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発端者 | リスクがある家族 | ||
7q11.23領域にある1.5〜1.8Mbの半接合欠失 ISCN: seq[GRCh38] del(7)(q11.23) chr7:73,330,452-74,728,172 (2 ISCA-37392 | CMA (3 | 100% | 100% |
FISH | 100% | 100% (4 |
系統 | 特徴 | 保有者の割合(%) | コメント |
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神経発達 | 発達遅滞 | 100% | 歩き始めやしゃべり始めの平均年齢は21カ月 |
筋緊張低下 | 80% | ||
知的発達症 | 75% | 典型例は軽度 | |
特徴的な認知プロフィール | 95% | 視空間構成に重度の障害があり、言語は比較的維持されている | |
神経行動学的症状 | 独特の人格 | 95% | 極端ななれなれしさ、感情の制御が困難 |
不安(非社会的) | 80% | 特異的恐怖症が最も多い | |
注意欠如多動症(ADHD) | 65% | ||
睡眠障害 | 65% | ||
自閉スペクトラム症 | 10%−20% | ||
循環器 | 様々な動脈狭窄 | 80% | エラスチン動脈症 |
大動脈弁上狭窄(SVAS) | 75% | ||
末梢性肺動脈狭窄(PPS) | 40%−60% | 時間の経過とともに快方に向かう | |
高血圧 | 50% | 腎動脈の狭窄が影響している可能性 | |
僧帽弁逸脱 | 15% | ||
QTc延長 | 13% | ||
眼科/視覚 | 内斜視 | 50% | |
遠視 | 60% | ||
聴覚 | 再発性中耳炎 | 50% | |
音に対する聴覚過敏 | 90% | ||
感音性難聴 | >60% | 成人の>90%にみられる | |
歯科 | 矮小歯 | 95% | |
不正咬合 | 85% | ||
消化器 | 摂食障害 | 70% | |
便秘 | 50% | ||
臍ヘルニア | 50% | ||
鼠径ヘルニア | 40% | ||
大腸憩室 | 30% | ||
直腸脱 | 15% | ||
泌尿器 | 尿意頻数 | 70% | |
遺尿 | 50% | ||
膀胱憩室 | 50% | ||
筋骨格 | 関節過度可動性 | 90% | 年少の子どもに最も多く見られる |
関節拘縮 | 50% | ||
脊柱側弯症 | 20%−35% | ||
外皮/結合組織 | しわがれ声 | 90% | |
柔らかく、弛緩した皮膚 | 90% | ||
内分泌 | 低身長 | 50% | 成人の平均身長 < 第三四分位数 |
思春期早発 | 50% | ||
高カルシウム血症 | 20%−40% | 臨床的に有意な高カルシウム血症は2歳未満で発症 | |
高カルシウム尿症 | 30% | 腎石灰化は5% | |
甲状腺機能不全 | 10% | 無症候性が30% | |
糖尿病 | 20% | 成人で顕著 | |
頭蓋顔面 | 特徴的な顔貌特徴 | 100% | 図1−4を参照 |
小頭症 | 30% |
遺伝子 | 疾患 | コメント |
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ELN | 常染色体顕性皮膚弛緩症1型 (ADCL1) (OMIM 123700) | 様々な程度の全身性皮膚弛緩症。大動脈根拡張と肺気腫を起こす可能性がある。 |
常染色体顕性大動脈弁上狭窄症(SVAS) (OMIM 185500) | 大動脈弁上狭窄症を有する患者はウィリアムズ症候群の診断か適切かどうかを確定するための評価を受けるべきである。常染色体顕性大動脈弁上狭窄症の患者は結合組織異常だけを有することが典型例であり、これはウィリアムズ症候群には見られない。 | |
GTF2IRD1 | GTF2IRD1関連神経発達疾患 | 今日までに1家系だけが報告されている。両アレル性のGTF2IRD1変異が2人の兄弟で報告されており、重度の神経発達遅滞(てんかん発作を含む)と異形顔貌特徴(ウィリアムズ症候群の特徴とは異なる)を有する。ヘテロ接合の両親や同胞はこれらの兆候や症状は示していないことから、おそらく常染色体劣性遺伝疾患と思われる【資料番号3-2-235参照】。 |
NCF1 | 慢性肉芽腫性疾患(CGD) | 両アレル性病原性変異が常染色体劣性の慢性肉芽腫性疾患原因であり、これはバクテリアや真菌を殺す能力に障害があることを原因とする食細胞の原発性免疫不全症である。 |
遺伝子的メカニズム | 疾患 | 臨床症状 | コメント |
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22q11.2部位の2.54-Mb半接合欠失 | 22q11.2欠失症候群 | 幅広く高度な違いをもつ特徴。主要な臨床症状には、先天性心疾患(場合によっては円錐動脈幹の形成異常)、口蓋異常、免疫不全、特異的な顔貌特徴(例;垂れた眼瞼、耳の異常、突出した鼻梁、球状の鼻、非対称性の泣き顔)、学習障害、聴覚障害がある。 | ウィリアムズ症候群の先天性心疾患は大動脈弁上狭窄症である。 |
17q11.2欠失あるいはRAI1遺伝子内の病原性変異 | スミス・マゲニス症候群 | 特異的な身体特徴は発達遅滞、知的発達症、行動異常、睡眠障害、子どもの時期に始まるりんご型肥満である。行動表現型には、顕著な睡眠障害、常同行動が含まれ、不適応や自傷行動は18か月になるまでは気づかれることはなく、また成人になるまで変化し続ける。顕著な不安症と実行機能の障害がよく見られる。スミス・マゲニス症候群とウィリアムズ症候群で共通する表現型には、低身長、しわがれ声、先天性心疾患が含まれ、大動脈弁上狭窄症がスミス・マゲニス症候群で報告されることは稀であるが、ウィリアムズ症候群ではよくある。 | 顔貌の特徴の全体構造はまったく異なる。 |
遺伝子(群) | 疾患 | 遺伝様式 | 臨床症状 | コメント |
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BRAF KRAS LZTR1 MAP2K1 MRAS NRAS PTPN11 RAF1 RASA2 RIT1 RRAS2 SOS1 SOS2 | ヌーナン症候群 | 常染色体優勢 常染色体劣勢1) | 特異的な顔貌、低身長、様々なレベルの発達遅滞、先天性心疾患(肺動脈弁狭窄症が最も多く、形成不全を伴うことも多い)。 肥大型心筋症が出生時から存在するか、乳児期や幼児期に発達する。 | ヌーナン症候群とウィリアムズ症候群の顔貌特徴は乳児期には似通っているが、児童期や成人期になればもっと容易に識別できる。ウィリアムズ症候群の先天性心疾患は大動脈弁上狭窄症あるいは肺動脈抹消部狭窄症が典型的であるが、ヌーナン症候群においては弁狭窄が一般的である。 |
KDM6A KMT2D | カブキ症候群 | 常染色体優勢 X染色体連鎖2) | 特異的な顔貌、骨格の小奇形、胎児期の隆起した指腹、軽度から中程度の知的発達症、出生後の成長障害。患者の最大で70%は先天性心疾患(左方閉塞性病変、特に大動脈狭窄症)が最も多い)を有する。 | カブキ症候群は長い眼瞼裂やめくれた下眼瞼を伴ており、ウィリアムズ症候群の顔貌ゲシュタルトとは異なる。カブキ症候群の左方循環器病変は大動脈狭窄症が典型例であるのに対し、ウィリアムズ症候群の先天性心疾患は大動脈弁上狭窄症が最も多い。 |
器官/懸念 | 評価 | コメント |
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全般 |
| ウィリアムズ症候群成長曲線が利用可能。【資料番号3-X-80参照】、【資料番号3-1-06参照】 |
発達 | 発達評価 |
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精神医学/行動 | 神経精神医学的検査 | 12か月以上の患者:注意、不安、適応技能、睡眠障害を含めた高度面の懸念のスクリー二ング |
循環器 |
| 不整脈、血管雑音、びまん性胸部大動脈狭窄の兆候がある患者には、追加で循環器系画像診断(CTやMRIAや心臓カテーテル)が必要になる場合がある。 |
目 | 眼科検査 | 弱視、眼球運動の異常、最良の矯正視力、屈折異常、斜視、涙管狭窄の評価 |
聴力 | 聴力検査 | 難聴の評価 |
歯科 | 歯科検査 | 矮小歯、不正咬合、歯牙欠損の評価 |
消化器/摂食 | 胃腸病、栄養、摂食チームの評価 | 栄養状態、胃食道逆流、便秘、ヘルニア、直超脱などの包括的評価 |
泌尿生殖器 |
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筋骨格 | 整形外科/物理療法とリハビリテーション/理学療法や作業療法的検査 | 下記の包括的検査
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高カルシウム血症 |
| 正常値は「Sargent JD, Stukel TA, Kresel J, Klein RZ. Normal values for random urinary calcium to creatinine ratios in infancy. J Pediatr. 1993;123:393-7」参照 |
内分泌 | 甲状腺機能検査 | |
遺伝カウンセリング | 遺伝専門医(医学的遺伝専門医、認定遺伝カウンセラー、高度な認定遺伝看護師)による実施 | 医療や個人的決断を促進するためにウィリアムズ症候群の自然歴、遺伝様式、影響などをウィリアムズ症候群の患者とその家族に伝える。 |
家族への援助とリソース | 以下のニーズを評価する。
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症状/懸念 | 治療 | 考慮事項/その他 |
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体重増加不良 | 摂食療法 | 乳児期及び小児期の摂食障害の治療は、原因(例えば、吸嚥障害、食感嫌悪、胃食道逆流、高カルシウム血症)に依存する。 |
発達遅滞/知的発達症 |
| 「発達遅滞/知的発達症管理の問題」の項も参照のこと。 |
行動及び精神症状 |
| 「発達遅滞/知的発達症管理の問題」の項も参照のこと。 |
睡眠障害 | 睡眠専門医による管理 | メラトニン療法を検討する。 |
循環器 | 心臓専門医による大動脈弁上狭窄症及びその他の循環器疾患の管理 |
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高血圧は通常、医学的に治療される。【降圧療法の議論については 資料番号3-3-211参照】 | ||
鎮静あるいは麻酔による有害事象のリスク |
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眼 |
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聴覚 |
| 早期介入または学校区を通じた地域公共ヒアリングサービス |
歯の問題 |
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胃腸の症状 | 便秘の治療には、通常、水と食物繊維を含む食事療法と、その後の浸透圧下剤治療が含まれる。 | 便秘は、若年性憩室症/憩室炎のリスクが高まるため、すべての年齢で積極的に管理する必要がある。 |
子ども及び成人における腹痛の治療は、原因(例、胃食道逆流症、高カルシウム血症、裂孔ヘルニア、及び/または憩室炎)に依存する。 | 激しい腹痛は憩室炎及び/または腸穿孔を示している可能性があり、若年のウィリアムズ症候群で発生する可能性がある。 | |
尿路異常 |
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筋骨格系症状 |
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高カルシウム血症 |
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思春期早発 | 性腺刺激ホルモン放出ホルモンアゴニストによる治療。【資料番号3-1-46参照】 | |
甲状腺機能低下症 | 経口チロキシン療法 | 無症候性甲状腺機能低下症は通常経過観察されるが、治療は必要ない。 |
インスリン抵抗性/糖尿病 |
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家族/地域社会 |
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間隔/年齢 | 検査/測定 |
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乳幼児 |
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すべての年齢で毎年1) |
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すべての年齢で2年毎 |
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すべての年齢で10年毎 |
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成人の場合 |
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